tsudoi.net旅行記 >> 東南アジア旅行記 第3話 地下基地ク・チ

第3話 地下基地ク・チ

8月6日

7:30。宿を出る。
今日はベトナム戦争当時の南ベトナム解放戦線のゲリラ活動の
地下基地であったク・チへ向かう。珍しくツアーに申し込んだ。

朝食に、近くでフランスパンのサンドイッチ、菓子パン、水を買った。
「フォーティサウザンド。」
店のおばちゃんに40,000ドン払った。
何やらおばちゃんの子供らしき人物が横で苦笑いしている。
何だ??
・・・あれっ?待てよ。
まだ寝ぼけていて思考回路が停止していたが、
・・・高っ! おいっ!40,000ドンなわけあれへんやん!!
「フォーティーンサウザンド」やろ!?
おばちゃんに聞きなおす。
「今40,000ドン払ったけど、ほんまは14,000ドンちゃうの!?」
・・・バレたか。
と言わんばかりの気まずそうな顔。
我ながら「細かいやつだ」と思いながらも、Cash backしてもらった。

8:00過ぎ。ク・チ半日ツアー出発。
自分以外に日本人が一人だけいた。
東京在住の35歳。以前、「個人旅行」の編集をしており、今は雑誌や本のmistake checkをしている。
月収20〜80万円。悪くない。こんな仕事もあるんだな。
いろんな国を歩き回っており、特に南米が好きらしい。相手のペースを乱さない落ち着きのある人だ。
バスに乗って1時間半ぐらいだろうか。
農村地帯、森林地帯を抜け、ク・チに到着。
パッと見た感じ、建物以外、特にそれらしいものは何も見当たらない。
まずは館内でビデオを見た。
解説の内容はよくわからなかったが、映像はク・チにおけるゲリラ活動の様子だった。
地形を利用して巧みに身を 隠しながら攻撃している。
地下トンネルへの入り口
その後、森の方へみんなで歩いていった。
急にガイドさんは立ち止まり、下をごそごそあさると、
コンクリートのふたが出現!
引き上げると、小さな穴が開いていた。地下基地への入り口・・・。
こんなところ戦争中は誰も見つけられるはずがない。
すると、ガイドさんの一人が解説、一人がおもむろに穴の中へとすっぽり入った。
写真でよく見かける穴だ。
その後、希望者数名が一人ずつ中へ入らせてもらった。
もちろん俺も!
見た目は到底入れそうもないぐらい小さい穴。
だが、ガイドさんは入っていたから俺も入れるだろう。
いざ!
胸まではすぐに入るが、腕が抜けない!
腕を真上に上げると、イタタタタタ・・・。
何とか中に入れた。意外に入れるものだ。
中は深さ1mぐらいで、少し広い空洞になっている。湿気を強く感じる。
もがく! こんなのよく作ったもんだ・・・。
ん?入ったものの・・・出れるのか??
また両手を真上に上げ、腕から外へ出す。またいっぱいいっぱい。
もがいている写真を1枚。

しばらく歩くとベトナム戦争当時の戦車が放置されていた。
まだなんとなく生々しい。
そういえばさっきのビデオの中で、
ベトナム人がこの戦車に果敢に立ち向かい、爆破するシーンがあった。
ベトナム戦争当時の戦車 ふと、第2次世界大戦当時のノモンハン事件のことが頭をよぎる。
当時の在満州日本軍である関東軍は、一部の無能な上層部の指令により、ソ連軍の近代化された大戦車部隊に対して、ほとんど歩兵だけで対抗しようとしていたのだ。
全く愚かである。自分がもしその部隊に配属されていたら、と想像してしまった。
こんな戦車を相手にしていたのか・・・。
ベトナム戦争当時のベトナム人も、第2次世界大戦当時の日本軍も、末端兵士は極めて勇敢だったのだ。

次は、実際に使われた様々な罠。
そんなに種類いらんのちゃうん!?
と思うほど、多種多様な仕掛けが考えられていた。

そして次は射撃場
銃を選び、固定してもらって実弾を撃つ。
ツアーで会った日本人が、
「2発撃ってもいいよ。」
と言ってくれたので、
せっかくだから撃たせてもらうことにした。
隣からめちゃめちゃデカい銃声。耳が痛い。
名前はよーわからんけど、欧米人がライフルみたいなものを撃った。
あまりのデカさに少々ビビりながらも、
遠くにある的を狙い、こっちの小型のピストルを撃った。
Ban!!!
小さいピストルでも音のデカさは負けていない。
しかも衝撃が半端ではない。
射撃体験 支えがなければこっちがフッ飛びそうだった。
もちろん的は外れている。
それにしても、
欧米人は本当に銃とか武器が好きのようだ。
興味津々にいろんな銃を触り、どれを撃ってみようかと選んでいる。
戦争証跡博物館でも、悲惨な写真が数多く展示されている中、
欧米人男性の多くの人は、どちらかというと、同じく展示されている、
ベトナム戦争で使用された武器に興味を持っていたように見えた。
コイツらの神経はどうなってんだ。
農耕民族と狩猟民族の違いだろうか。
あるいは、彼らは元軍人なのだろうか。
いずれにしても、好かん。
次はいよいよトンネルの中へ・・・。


ついにトンネルへGo!
中へ入ると、
狭い!臭い!暑い!息苦しい!汗止まらん!!
中は相当長く続くトンネルになっているが、道幅はめちゃめちゃ狭い。
四つん這いになるか、膝を折ってキャッチャーのような格好でなければ到底歩けない。
あの中で何ヶ月も生活しながらゲリラ活動を行っていた、
というのが本当に信じられない。
サウナの中で生活しているのと同じだ。
地下トンネル 食堂、トイレ、寝室、病院、全てトンネルの中。
どこが出口かよくわからんまま、迷路のようなトンネルをひたすら進んだ。
すぐにでも外に出たい!
と思うような過酷な環境。
ようやく外へ出たころにはTシャツはもう汗だくである。
日本人の彼も一言、
「そらアメリカに勝てるよな。」
納得。ベトナム戦争では事実上、北ベトナムがアメリカに勝利している。
ベトナム人の底力を痛感した。

今度は地下食堂へ
と言っても、ここはもう観光用に、天井を取り払っていた。
タピオカと言っていたように聞こえた。
ジャガイモとサツマイモの中間ぐらいの味で、けっこううまかった。

帰りのバス
とにかくガイドさんは良く喋る。
ちょっと紹介しておこう。
42歳。ベトナム戦争に従軍し、通訳を行っていたそうだ。
今は楽しそうに、誇らしげに話をしているが、当時はどのように思っていたのだろうか。
同じ国で殺し合う・・・。辛いだろうな。
それはさて置き、
とにかくよく喋る。元通訳とあって英語の発音は非常にうまかったが、
「That’s the reason why…」を誇らしげに連発。
「three」を「トゥリー」と発音していたところは、やっぱりベトナム人らしかった。

前日は結構寝たはずなのに、帰りのバスでは爆睡していた・・・。



第2話 モンキー・アイランドへ 第4話 島へ
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